葉酸(ようさん)は、お腹の赤ちゃんの「脳や脊髄」が作られる時期に、絶対に欠かせないビタミンB群の一種です。
特に妊娠初期に葉酸が不足すると、「神経管閉鎖障害(しんけいかんへいさしょうがい)」という先天的な障害のリスクが高まることが、世界中の研究で明らかになっています。
そのため、厚生労働省は「妊娠を計画している女性、または妊娠の可能性がある女性」に対して、通常の食事に加えて「サプリメント(モノグルタミン酸型)で1日400µg」を摂取することを強く推奨しています。
「サプリなどの合成品よりも、天然の食事が一番良いのでは?」
そう思うのは、赤ちゃんを大切に想うからこそ、とても自然なことです。
しかし、葉酸に関しては、その優しさがかえってあだになることがあります。
実は、食事に含まれる天然の葉酸は体への吸収率が悪く、調理でも失われやすいため、食事だけで必要な量を満たすのは非常に難しいのです。
- なぜ「食事性(天然)」ではなく「サプリ(合成)」が推奨されるのか?
- 妊娠時期別(妊活〜授乳期)の正しい摂取量カレンダー
- 「失敗しないサプリ選び」3つの基準
情報過多なネットの中で、「結局、私は今日何を飲めばいいの?」と迷っているあなたへ。
正しい知識を持てば、もう迷うことはありません。
赤ちゃんの未来を守るために、正しい葉酸の摂り方を一緒に見ていきましょう。
葉酸とは?なぜ妊活・妊娠中に絶対必要なの?
葉酸という言葉は聞いたことがあっても、「具体的に体の中で何をしているの?」と聞かれると、答えに詰まってしまう方も多いのではないでしょうか。
ここでは、難しい化学式は置いておいて、なぜ葉酸が「妊活・妊娠中の必須栄養素」と呼ばれるのか、その決定的な理由をお話しします。
赤ちゃんの「脳と脊髄」を作る材料になる
葉酸の最大の役割は、新しい細胞が作られるときに必須となる「DNAの合成」を助けることです。
人間の体は、たった一つの受精卵から細胞分裂を繰り返して形作られますが、その爆発的な細胞分裂を裏で支えているのが葉酸です。
特に妊娠のごく初期、具体的には妊娠6週末(妊娠2ヶ月の半ば)までの間は、赤ちゃんの脳や脊髄の元となる「神経管(しんけいかん)」が作られる非常に重要な時期です。
このタイミングで母体の葉酸濃度が低いと、神経管がうまく作られず、「二分脊椎(にぶんせきつい)」や「無脳症(むのうしょう)」といった神経管閉鎖障害の発症リスクが高まってしまいます。
日本では、この神経管閉鎖障害の発症率が諸外国に比べて下がっていないという現状があります。
これは、欧米ではパンなどの主食に葉酸を添加する政策が進んでいるのに対し、日本では個人の選択に委ねられているため、適切な量の葉酸を摂取できていない妊婦さんが多いためだと考えられています。
妊娠に気づいてからでは遅い?「妊娠1ヶ月前」が重要な理由
「妊娠が分かったら、すぐに葉酸を飲み始めよう」
そう考えている方も多いのですが、実はそれでは少し遅い可能性があります。
先ほどお伝えした通り、赤ちゃんの神経管が作られるのは「妊娠6週末」までです。
しかし、多くの女性が妊娠検査薬で陽性反応を見て「妊娠したかも!」と気づくのは、早くても妊娠4週〜5週頃です。
つまり、妊娠に気づいた時には、すでに赤ちゃんの脳や脊髄の形成はクライマックスを迎えているのです。
これが、厚生労働省が「妊娠の1ヶ月以上前」からの摂取を推奨している理由です。
「いつ妊娠するか分からないのに、ずっと飲み続けるのは大変」と思うかもしれません。
しかし、いつ赤ちゃんが来てもいいように体の中に「葉酸の貯金」を作っておくことが、将来の赤ちゃんへの最初のプレゼントになります。
ママの体にもメリット!貧血予防と精神安定
葉酸が必要なのは赤ちゃんのためだけではありません。
妊娠中のママの体調管理にも、葉酸は大きな役割を果たしています。
葉酸はビタミンB12と協力して赤血球を作る働きがあり、「造血のビタミン」とも呼ばれています。
妊娠中は、赤ちゃんに酸素や栄養を届けるために、ママの血液量は通常時の約1.4倍にも増えます。
この時、血液の材料が足りないと、ママ自身がひどい貧血(巨赤芽球性貧血)になってしまい、めまいや立ちくらみ、極度の疲労感に悩まされることになります。
また、葉酸は脳内の神経伝達物質の合成にも関わっているため、不足するとイライラや気分の落ち込みを招きやすくなるとも言われています。
産後のメンタルケアや、授乳期の母乳の質を保つためにも、葉酸はママ自身を助けてくれる頼もしいパートナーなのです。
【最大の誤解】「天然」vs「合成」どっちが良い?吸収率の真実

ここが、多くのプレママさんが最も悩み、そして誤解しやすいポイントです。
「合成のサプリなんて、体に悪い添加物みたいで怖い」
「天然由来のサプリの方が、体に優しくて赤ちゃんにも良さそう」
そう感じるのは、食の安全を気にする方なら当然の感覚です。
しかし、葉酸に関しては、その常識が逆転します。
なぜ国や医師が、あえて「合成葉酸(サプリメント)」を推奨するのか。
その理由は、「バイオアベイラビリティ(生体利用率)」、つまり「飲んだ後にどれだけ体に吸収されて実際に働くか」という効率の違いにあります。
実は「合成(モノグルタミン酸型)」の方が吸収率が2倍良い
葉酸には、大きく分けて2つの形があります。
- 食事性葉酸(ポリグルタミン酸型):いわゆる「天然」の葉酸。
- 狭義の葉酸(プテロイルモノグルタミン酸型):いわゆる「合成」の葉酸。サプリメントに使われる形。
ほうれん草やブロッコリーに含まれる「食事性葉酸(天然)」は、たくさんのグルタミン酸が結合した「ポリグルタミン酸型」という複雑な形をしています。
このままでは体に取り込むことができません。
そのため、小腸で消化酵素によって分解され、「モノグルタミン酸型」というシンプルな形になって初めて吸収されます。
この分解・変換の過程で、摂取した量の約50%ほどしか体内で利用できないと言われています。
さらに、調理の熱や水洗いで失われる分を含めると、実際に体に残る量はもっと少なくなります。
一方で、サプリメントに使われる「合成葉酸」は、最初からこの吸収されやすい「モノグルタミン酸型」の状態になっています。
そのため、体内での利用率は約85%と非常に高く、食事性葉酸に比べて約2倍の吸収効率があるのです。
赤ちゃんの神経管閉鎖障害を予防するためには、確実に血中の葉酸濃度を上げる必要があります。
不確定要素の多い「食事(天然)」だけに頼るのではなく、確実に届く「サプリ(合成)」を併用することが、科学的に最も理にかなった選択なのです。
厚生労働省が推奨するのは「モノグルタミン酸型」
実際に、厚生労働省が発表している「日本人の食事摂取基準(2020年版)」などの公的な報告書を見てみましょう。
そこには、神経管閉鎖障害のリスク低減のためには、通常の食事からの摂取に加えて、「プテロイルモノグルタミン酸(合成葉酸)の摂取」が必要であると明確に記載されています。
ここで言う「合成」とは、「化学的に無理やり作った偽物」という意味ではありません。
「体の中で働く形にあらかじめ整えてある」と理解してください。
言葉のイメージに惑わされないで

多くの「天然由来」を謳う高額なサプリメントも販売されていますが、重要なのは「天然か合成か」という原料の由来ではありません。
最終的にサプリメントの中に含まれている葉酸が、吸収されやすい「モノグルタミン酸型」になっているかどうかが全てです。
パッケージの「天然」という響きだけに惹かれて、吸収率の悪いものを選んでしまっては本末転倒です。
裏面の成分表示を見て、しっかりと科学的根拠のあるものを選びましょう。
「添加物」と「合成葉酸」は全く別の話
もう一つ、よくある誤解を解いておきましょう。
「合成葉酸」は危険な「食品添加物」ではありません。
ビタミンの構造の話です。
しかし、サプリメントを作る過程で使われる保存料や着色料、凝固剤などの「添加物」は、全く別の問題です。
「合成葉酸を使っているサプリ=添加物まみれで危険」というわけではありません。
むしろ、GMP認定工場(医薬品レベルの管理基準を持つ工場)で作られた合成葉酸サプリの方が、不純物が少なく安全性が高いケースも多々あります。
「葉酸自体の形(モノグルタミン酸型)」と「サプリを固めるための添加物」は分けて考えることが、賢い選び方の第一歩です。
【時期別】いつからいつまで、どれくらい飲めばいい?摂取量カレンダー


「葉酸が大事なのは分かったけれど、結局いつまで飲めばいいの?」
「妊娠後期になったらやめてもいいの?」
ここでは、妊娠のステージごとに国が推奨している具体的な摂取量を整理します。
このカレンダー通りに進めれば、過不足なく、かつ過剰摂取の心配もなく安心して過ごせます。
▼時期別葉酸摂取量の一覧表
| 時期 | 状態 | 必要な葉酸摂取量(食事+サプリ) | ポイント |
|---|---|---|---|
| 妊活中 〜 妊娠3ヶ月 | 最重要期 | 食事240µg + サプリ400µg | 神経管閉鎖障害の予防に不可欠な時期。サプリ必須。 |
| 妊娠4ヶ月 〜 出産 | 継続期 | 食事240µg + サプリ240µg | 貧血予防のために摂取。食事で補いきれない分をサプリで。 |
| 授乳期 | 授乳期 | 食事240µg + サプリ100µg | 母乳を通じて赤ちゃんに届ける。ママの体力回復にも。 |
ベストタイミングは「妊活中〜妊娠3ヶ月(12週)」
この期間は、赤ちゃんの神経管形成が行われる「葉酸のゴールデンタイム」です。
普段の食事から摂る240µgに加えて、サプリメント(モノグルタミン酸型)で400µgを上乗せして摂取することが、厚生労働省によって強く推奨されています。
もし今、あなたが妊活中あるいは妊娠初期で、まだサプリを飲んでいないなら、今日からすぐに始めてください。
「飲み始めるのが遅かったかも」と不安になる必要はありません。
気づいたその日から飲み始めることが、赤ちゃんへの一番のケアになります。
妊娠中期以降は「食事中心」に切り替えてOK
妊娠13週以降(妊娠4ヶ月〜)の安定期に入ると、神経管の形成は完了しています。
そのため、初期のような「400µgの強力なサプリ補給」は必須ではなくなります。
この時期の目標は、食事からの240µgにプラスして、さらに240µg分を食事や補助食品で補うことです。
つまり、合計480µgです。
これは、普段の食事に加えて、ブロッコリーやほうれん草の小鉢を2〜3皿増やすイメージです。
ただ、つわりが終わっても胃が圧迫されて食事が思うように摂れない場合や、栄養バランスを毎日考えるのがストレスになる場合は、無理せずサプリメントを活用し続けても構いません。
その場合は、含有量が調整された妊娠中期以降向けのサプリに切り替えるのも賢い方法です。
飲みすぎは危険?新たなリスクと上限量(1000µg)について
「体にいいなら、たくさん飲んだ方がいいんじゃない?」と思うかもしれませんが、それは間違いです。
葉酸には、1日あたりの耐容上限量として「1000µg(1mg)」という基準が設けられています(30〜64歳女性の場合)。
これは、サプリメントなどの「モノグルタミン酸型葉酸」だけでの数値です。
かつて「葉酸は亜鉛の吸収を邪魔する」と言われたこともありましたが、最新の研究ではその心配はほとんどないとされています。
現在、医学的に懸念されている主なリスクは以下の2点です。
- ビタミンB12欠乏の発見遅れ(マスキング): 葉酸を摂りすぎると、ビタミンB12不足による貧血症状が隠されてしまい、気づかないうちに神経障害が進行してしまう恐れがあります。これが上限量(1000µg)設定の最大の理由です。
- 小児喘息リスクの上昇: 最新の疫学研究により、特に「妊娠後期の過剰摂取」が、生まれたお子さんの喘息リスクを高める可能性が指摘されています。
「体にいいから」と漫然と高用量のサプリを飲み続けるのではなく、時期に合わせて量を調整することが、赤ちゃんのアレルギー予防にもつながります。
通常の妊婦用サプリメントは400µg前後に設計されているため、説明書通りの量を守っていれば上限を超えることはまずありません。
注意が必要なのは、複数のサプリを併用している場合や、「なんとなく体に良さそうだから」と規定量の2倍、3倍を飲んでしまう場合です。
「過ぎたるは及ばざるが如し」。
推奨されている400µgという数値を守ることが、一番の安全策です。
「安心できる葉酸サプリ」を見極める3つの基準


ドラッグストアやネット通販には、数え切れないほどの葉酸サプリが並んでいます。
「ランキング1位」「有名芸能人が愛用」といった言葉に惹かれがちですが、医療ライターの視点からすると、本当に見るべきポイントは別にあります。
ママたちが本当に安心して選べるよう、私が仕事でサプリをチェックする際に必ず確認している「3つの審査基準」を共有します。
基準1:GMP認定工場で製造されているか?
これが最も重要な基準です。
GMP(ジーエムピー:Good Manufacturing Practice)とは、「適正製造規範」と訳される、医薬品レベルの製造管理・品質管理の基準のことです。
サプリメントは法律上「食品」に分類されるため、実は衛生管理がそれほど厳しくない工場でも作れてしまいます。
成分量が均一でなかったり、異物が混入したりするリスクもゼロではありません。
しかし、「GMP認定工場」のマークがついている製品は、原材料の受け入れから製造、出荷に至るまで、一定の厳しい品質基準をクリアしています。
「どの粒にも同じ量の葉酸が入っていること」「衛生的に作られていること」が第三者機関によって保証されているのです。
デリケートな妊娠期に口にするものですから、この「GMPマーク」の有無は、医療関係者がサプリを選ぶ際の最低ラインと言えます。
公式サイトやパッケージの裏面を見て、GMP認定工場で作られているか必ずチェックしてください。
基準2:葉酸以外の「不要な添加物」が入っていないか
次にチェックするのは原材料名です。
サプリメントを粒の形に固めるためには、どうしてもある程度の「賦形剤(ふけいざい)」と呼ばれる添加物が必要になります。
「完全無添加」のサプリは、粉末状なら可能ですが、錠剤としては存在しません。
しかし、必要最低限の添加物だけで作られているものと、色を良くするための着色料や、香りをつけるための香料、保存料、光沢剤などがたっぷり使われているものとでは、安全性に雲泥の差があります。
原材料名のリストを見て、「/(スラッシュ)」以降に書かれているのが添加物です。
ここが長々と書かれているものや、「赤色〇号」「青色〇号」といった着色料、「保存料」などが含まれているものは避けましょう。
赤ちゃんに届ける栄養に、見栄えを良くするための着色料は不要です。



「無添加」という大きな文字だけで判断しないでください。
「香料・着色料は無添加」と書いてあっても、保存料は入っているかもしれません。
必ず裏面の「原材料名」を自分の目で確認し、スラッシュの後ろがシンプルなものを選ぶのがコツです。
基準3:続けられる価格と飲みやすさ(大きさ・匂い)
どんなに成分が良くても、飲むのが苦痛になっては意味がありません。
特に妊娠初期はつわりがあり、匂いや大きさに敏感になります。
- 大きさ:直径9mm以下の小粒タイプが飲みやすいです。
- 匂い:葉酸や鉄分は独特の鉄臭さやビタミン臭がすることがあります。コーティング加工で匂いを抑えているものがおすすめです。
- 価格:高ければ良いというわけではありません。月額5,000円を超えるような高額なものは、広告費が上乗せされている場合も多いです。継続することが重要なので、月2,000円〜4,000円程度の適正価格のものを選びましょう。
食事でもサポート!葉酸を多く含む食品と効率的な食べ方
サプリメントが重要であることはお伝えしましたが、もちろん食事をおろそかにしていいわけではありません。
食事から摂る葉酸には、ビタミンやミネラル、食物繊維といった他の栄養素も一緒に摂れるという大きなメリットがあります。
ここでは、葉酸を多く含む食材と、無駄なく摂るための調理のコツをご紹介します。
葉酸が多い食材トップ5(野菜・レバー・海藻)
葉酸は、その名の通り「葉っぱ」に多く含まれています。
文部科学省の食品成分データベースを基に、1食分で効率よく摂れる食材をリストアップしました。
- 鶏レバー(50g):1,300µg(※非常に多いうえ、ビタミンAが過剰なため注意が必要)
- 菜の花(1/2束・お浸し):190µg
- 枝豆(100g・ゆで):260µg
- モロヘイヤ(1/2束):125µg
- ほうれん草(1/2束・ゆで):110µg
- ブロッコリー(1/2株):105µg
- いちご(中7粒):90µg
- 焼き海苔(1枚):57µg
- 納豆(1パック):36µg
特に「妊娠初期(〜12週)」は、レバーに含まれる動物性ビタミンA(レチノール)の過剰摂取が赤ちゃんの奇形リスクを高める恐れがあります。
この時期はレバーをメインの葉酸源にするのは避け、緑黄色野菜やサプリメントを活用しましょう。
安定期に入ってからも、レバーは「たまのご馳走」程度に留めるのが無難です。
調理での損失を防ぐコツ(スープ・蒸し料理)
「ほうれん草を茹でたら、お湯が緑色になった」
そんな経験はありませんか?
実は、葉酸は「水溶性ビタミン」といって、水に溶けやすく、熱に弱い性質を持っています。
茹でこぼす調理法だと、せっかくの葉酸が茹で汁に溶け出してしまい、半分近くが失われてしまうこともあります。
効率よく摂るための調理ポイントは以下の2つです。
- 電子レンジや蒸し料理にする:水に触れる時間を減らすことで、流出を最小限に抑えられます。
- スープや味噌汁にする:溶け出した葉酸も汁ごと飲んでしまえば無駄になりません。
つわりで食欲がない時でも、野菜たっぷりのスープなら飲みやすいかもしれません。
無理のない範囲で、日々の食事に取り入れてみてください。
よくある質問(FAQ)
最後に、私がプレママさんたちからよく相談される質問に、Q&A形式でお答えします。
飲み忘れてしまったら、翌日2倍飲んでもいいですか?
いいえ、2倍飲む必要はありません。
翌日から、また通常の量を再開してください。
葉酸は水溶性ビタミンなので、一度に大量に飲んでも余分な分は尿として排出されてしまいます。
また、1日や2日飲み忘れたからといって、体内の葉酸濃度が急激にゼロになるわけではありませんし、すぐに赤ちゃんに影響が出るものでもありません。
「昨日は飲み忘れちゃったけど、今日はちゃんと飲もう」と切り替えて、焦らず続けることが大切です。
夫婦で飲んだ方がいいって本当ですか?
「不足を防ぐ」程度ならOKですが、飲み過ぎには注意が必要です。
かつては男性も葉酸をたくさん摂ることで精子の質が上がると期待されていました。
しかし、最新の大規模な臨床試験(FAZST試験)では、「高用量の葉酸サプリを飲んでも、男性不妊の改善や出産率の向上にはつながらなかった」という結果が出ています。
むしろ、過剰摂取は精子のDNAに悪影響を与える可能性も指摘されています。
男性の場合、あえて高用量のサプリを追加するよりも、バランスの良い食事を心がけたり、一般的なマルチビタミンに含まれる程度(240µg前後)に留めておくのが賢明です。
「夫婦の絆」は大切ですが、男性へのサプリ大量投与は推奨されません。
薬局の安い葉酸サプリでも大丈夫ですか?
「GMP認定工場」で、「モノグルタミン酸型」ならOKです。
ドラッグストアで売られている数百円のサプリでも、裏面を見て以下の条件を満たしていれば、葉酸としての機能は果たします。
- 葉酸含有量が400µgであること。
- 原材料が「葉酸」と記載されていること(モノグルタミン酸型)。
- GMP認定工場のマークがあること(大手メーカー品は多くが取得しています)。
ただし、安価なサプリは粒が大きかったり、匂いが強かったり、美容成分などが含まれていなかったりと、高価格帯のものとは仕様が異なります。
つわりの時期は飲みやすさが一番重要ですので、ご自身の体調やお財布事情に合わせて選んでください。
重要なのは「値段」ではなく「中身」です。
まとめ:正しい知識があれば怖くない。今日から「400µg」の習慣を
ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
葉酸についての不安や疑問は解消されましたでしょうか?
最後に、ここまでの要点を「アクションプラン」としてまとめました。
▼葉酸摂取のアクションプラン
| 項目 | 具体的なアクション |
|---|---|
| いつから? | 今すぐ(妊活中〜)。気づいた今日が始めどきです。 |
| どれくらい? | 1日400µg。これより多くても少なくてもいけません。 |
| 何を? | サプリメント(モノグルタミン酸型)。食事性よりも吸収率が確実です。 |
| 選び方は? | GMP認定マークがあり、不要な添加物が少ないもの。 |
| 食事は? | 葉酸たっぷりのスープや蒸し野菜をプラス。レバーは控えめに。 |
妊娠・出産は、喜びと同じくらい、たくさんの不安がつきまとうものです。
「私のせいで赤ちゃんに何かあったらどうしよう」と、自分を責めてしまうこともあるかもしれません。
でも、こうして正しい情報を調べ、この記事にたどり着いたあなたは、もう十分に赤ちゃん思いの素敵なお母さんです。
「合成」という言葉のイメージに惑わされず、科学的に証明された「確実な方法」を選ぶこと。
それが、お腹の赤ちゃんの健やかな成長を守るための、最初で最大の愛情表現です。
今日から飲むその一粒が、元気な赤ちゃんの未来につながっています。
まずは手元のサプリの裏面をチェックすることから、始めてみましょう。

